40代から本気のキャリア形成〜リカレント教育の本質 自分の年輪を育て活かす

著者:田村新吾(株式会社ワンダーワークス代表取締役)

40代から本気のキャリア形成〜リカレント教育の本質 自分の年輪を育て活かす

※本記事は、2019年11月19日に開かれたセミナーの講演録です。(講演情報の詳細はこちら

【シフトアップ〜再噴射世代】
講師:田村新吾(元ソニー株式会社、株式会社ワンダーワークス代表)
会場:fabbit銀座

キャリアを年輪に見立てる

今日のキーワードは全体にお話ししたいのは、生涯革新、毎日革新していきましょうというのをキーワードにしたいと思います。
皆さんはどの位置にいますか。健康年齢を90とすると45歳皆さんは前後にいますね。
60になると平均的には定年を迎えることになります。そこに向かって皆さんは今まで培ってきたものは大きな年輪になっていきます。
残りの会社にどのくらい貢献するかという立場にあるのではないかと思います。この先に75歳がありますね、後期高齢者というのがあります。
75歳というのは平均寿命にしたいらしいですよ。
言い換えれば今は生き過ぎの時代です。
そういうことが出来ないから、後期高齢者として著しく近くなっていくんですけど
これは儲け物だと思えばよくて、今のあなたたちは「再噴射」なのです。75歳からは
何年この世にいるかわかりませんけど、楽しいことをやっていけば良いのではないかと思います。
全体的には90歳までの、今45と仮定してくとあと45年間なんかしなくてはいけない。
皆さんの年輪を持って、残りの人生は縛られない思い切った仕事ができる年齢にいると理解してもらえるとそれぞれ全然違う仕事についていられると思いますけど、そんな風にお考えいただければ良いかと思います。

再噴射を残した人々、いわゆる現役を引退してから、名を残した人はいっぱいいますよね。
まずは孔子あの人は50代は大臣で、今でいう裁判官というすごい役職についていたのですが結構政治戦争に敗れて、かなりお疲れになって行政から身を引いて、弟子を連れて旅に出たとのことです、そして
もう一人は芭蕉さん、この人は早稲田大学の裏に関口芭蕉という所に神田川が流れています、あの人はあそこで神田川の治水工事をしていたらしいです、
そして定年を迎えて、弟子たちがくれた葉っぱが芭蕉なので、下町行って芭蕉庵を作って、
そして奥の細道に行って、奥の細道を書いて、割と早く50くらいで、消えるわけですけど、
奥の細道は最後の年齢の時ですね。

伊能忠敬は、庄屋さんで、50くらいで息子に譲って、そこから測量学を学んでいきます。
当時は学校なんてなく、理科系とかもないのに、そこから測量学を学んで、結果的に日本地図を作ったという偉業は、いわゆる、現役を引退してから達成しました。

一番下は私の上司として中島兵太郎
早期退職して、SONYに転職をしてわずか10年間でデジタル文字を作って、
勲章をもらいました
勲章をもらったのは、現役を引退してSONYにきてからです。

そういうことで、これらの45年間で大いに名前を残せるのが十分可能ということです。

そして少しキツ言い方をしますが、存在意義という私って一体なんなんだろうというのを一緒に考えていきましょう。講演の中に、SONYの言葉を少しずつ入れていきます。

自分を見つめ直すヒント

井深大さんの言葉で、「たった一遍の一生だ、自分しかできないことはなないかをを問い詰めなさい」
会社の仕事を頑張れとは一言も言わず、自分を見つめろといつも言っていた社長です。
そう言われると、みんなやる気が出てくるんです。
もっと成績を上げろと言われるとやる気がなくなってしまいますよね、笑

そして、40代の分かれ道、良い社員と悪い社員。
良い社員は、将来、自社をどう伸ばすか・あるいは独立するか
悪い社員、どこまで昇進させてくれるか、給与はどこまで上げてくれるか。
今度は上司目線。 
良い上司は、どこまで任せてくれるか、どう生かしてくれるか、
ダメな上司は、どこまで使えるか、どこまで稼げるかという視点になります。

生理機能と満足している状態、飽きている状態、嫌な状態があります。
井深の声で、常に新しいことを考えなさいと言われました。
井深から質問が来たら、最低3日いないに返信をしないと井深がそのことを忘れちゃうんです。
忘れるから、急ぐんです。そういう人なんです。

次は、ジョブズさんですね。
卒業の時のスピーチです。人生にはドットがある、過去の点と点でつながっている、将来にも点と点はあるだろうけど、僕はそれがどうなるかはわからない。

ドットいう言い方をしているんですが、日本では点と伝えても通じるが、アメリカの人には点と行っても通じないので、ドットといったのでしょう
私は時々ドットを使います。
人生の分かれ道というグラフです
どこがご縁となっているのかというと小さい時から学校ですよね、
私は小さい時に、大田区の南蒲小学校に入りました
隣には、別の小学校がありそこに入っていれば人生が変わっていました
中学校は東蒲中学校に入りました
大学の場合は、東工大は落ちてしまったのですが、そこに入っていたらまた人生が変わっていました。
そしてソニーに入りました、その時もしかしたら「松下」にも入る可能性がありました。
もし松下に入っていたら今頃皆様の前で大阪弁で話していたかもしれません笑

飛翔期実と書いてあるのですが、大学の時から会社に入った時が私の中で一番伸びた時期だと思います。皆様はいつが飛翔期でしたか。

続いては私も気に入って使っている言葉。
VSOP
Vitality 20代血気盛んで新入社員で色々なことに挑戦している時期
そして40代Originality 今のあなたたちらしさがでますね
50代 personality 会社という良いあなたの人格が出てきます
そしてXross Over 60代で、後進に道を教える世代です

50代の転職が増えているようです。昔は40代での転職が多かったです。転職をしてもまた戻れる、今では生涯寿命が伸びてるのもあるけど、昔は50代というと定年前のおじさんのイメージです。
今の50代のおじさんは元気があるので、人間らしさを求めて、中小企業は、その人のスキルに注目をしている。

ここに私のFPがいます。この方は口癖が、「お金は働かせなさい」
どこのお金を働かせれば良いのですかね、
この方は、ファイナンシャルの前にライフプランだというのです
それにお金を触れさせようということです

あなたの行動目標100個書いてください。
その中で、赤と黒に分けます。赤はT収入、定義されています。
そうするとそれぞれなんでも出れば良いというものではなくて、そこにいった投資額に匹敵するかというのが確認できて、無駄しているのかというのがわかる。
もっとどこの収入に力を入れられると、収入が増えるのかもわかリます。

働いていないお金は銀行に眠っているお金です。
眠っているお金は寝かしちゃいけないということです。

続いて自己診断
1得手はなんですか 一つ
2何をやり遂げましたか 一つ
3どんな人物になりたいですか 一つ
心の中で発言してください

得意なことはありますか
自分にとって、

何か小さくても良いので、一つでもやり遂げましたか

3番目はどんな人物になりたいですかあと40年でどんな人になりたいですか

もう一つ4文字熟語



感性・・・多数体験 たくさん経験することです
混交・・・意識交流 異業種交流会をします
創造・・・まず試す 拵える(手でものを作ること) 色々なものを作ってみる
才覚・・・ないを知る 我以外皆師 私の好きな吉川英治さんの記念碑に行くとあります

全ての人が先生

障害革新者であれ
まず自己チェックです
まずプロフェッショナルを完成させよ

ここにチャートがあります。
最初は単純だと思ったのですが、使っていくとよくできたチャートだと感心しました。

ちなみに真ん中が、VPのゾーンがいわゆる商品や売り物、お金に代わる価値のあるものです。
右側のゾーンがそれを買ってくれるお客様のゾーンです。
どういうお客様に買ってもらいたいですか、そしてどうやってお客様と接点を持つか、左のブルーがそれを作るためのコストです。
一番左がパートナー人脈その隣にプロセス工程そして、それに必要な経費、 左から右を引けば利益になります。

書いていくと自信を持って書けないゾーンがあります。それがつまり弱いところだと自分で認識ができます。皆さんはどのゾーンが強いかでどこのプロかわかりますよね。

私がプロで思いつくのは、美空ひばりさんです。
彼女は一人でも彼女の歌を聴きたいという人がいれば、熱唱したはずです。
1000人だけでなく、1人でも熱唱をするそれがある意味でのプロだなと思います。

もう一人はSONY小村さんでデザインほとんどのロゴデザインのプロです。ロゴデザインのプロとの違いは、そのロゴがどこに使われるのかを徹底的に聞きます。
名刺、手紙、看板に書いたときに曲がってないか、小さくなった時に潰れないか、 というのを考えて最適化するのがプロの仕事です。

ですから皆さんの立場がどこかわかりませんが、その場所でのプロになってください。

そしてもう一つ、組織作りですよね、
どういった時に部下に育てるか
その時にアメリカのIDEOがCCOという役割があるそうです
創造性の専門役員です、彼が言ったのはどんな組織でも4つの動物を飼いなさいということ。
何かと言うと、カナリアは目利きができる、カエルは非常にスピーディー、雁は生産性の象徴、ラッコはマイペースで開発をする人です。

それから、男女の違い。
私が数多くの女性のインタビューをした結果導いた答えを申し上げます。女性という動物は、大なり小なり必ず共感と強調を大切にします。
女性の言葉で可愛いという言葉がありますよね、
女性は茶碗やペンいろんなものに可愛いと言います。それだけでなく、隣の人に振るんですよね
振られた女性が可愛くないとは言えないですよね。

男性は、カウボーイが好きなんです。
常に目的達成に生きているから、居酒屋行くと酒飲みながら売上の話をしているじゃないですか。

最近女性の役員を作ると言っていますが、そればかりいっていると男性と競うことになります。
むしろ今は男性の部長より、女性の部長が怖い時ありますよね、女性部長は絶対タメ口をきかない
その良さを組み合わせるのが重要です。

どうやって部下を育てていきますか。
一般的には段階的育成ですよね、少しずつ簡単な仕事から成長させていく。
SONYでは、異能を押し変な奴を入れろというのがあります。
変な奴は強調性が悪く、上司の言うことを聞かない
なので、その人の空間を与えておく、そうすることでイチローさんのような世界に羽ばたく才能を見つけられる可能性がある。
もう一つ隗より始めよという言葉があります。
部長このようなアイデアがありますと言われたらやればいいじゃんというカルチャーなのです。

常に革新的な気持ちを持て

40代から本気のキャリア形成〜リカレント教育の本質 自分の年輪を育て活かす

井深さんの言葉で人生は3歳までの間で作られる
3歳以下は、イノベーターと言われているのですが、ポイントはしつけるなということです。
3歳までは、この世に生まれてキラキラ発見している子に、箸の持ち方やしつけをするのは良くないです。どうすれば良いかというと、絵本です。
絵本を持って、説明をすると結構記憶に残るそうらしいですね。もう一つは8秒間ハグです。
ある女性が仕事で1日子供と会えない時があるのですが、そういった場合はどうすれば良いですかと質問された時に井深がいったのは、お子さんを保育園に渡す時に、8秒間ハグしてください、そしてその時に赤ちゃん言葉ではなく、普通の言葉で今から働いてあなたの為にご飯を作るお金を稼いできます。
と伝えます。そして夜にまた8秒間ハグをして
ごめんねずっといなくて、今から美味しいの作るねと。なぜ8秒間なのかということですが、8秒間以下だとなぜハグされているのかわからない。
8秒以上だと嫌になっちゃうので、8秒間が適正らしいです。

ソニーをしませんか

私はソニーを動詞にしたいと思っています
ソニーの前進でもある、東京通信工業といってその12年間戌年生まれで、その次の戌年にはソニーに変えて一部上場しました
その12年間の生き様がいわゆる伝説のソニー物語というます
その槍田は皆さんのヒントになるのではないですか

ソニーをするとは
1苦しい時こそ面白い
2話半分すぐ動く
3完遂する
この三つの条件がソニーをするという行動です。

その上で、会社の動きをどうすれば良いか、 非常に明確な進路を示すのが大事です。井深は人のやらないものをこしらえなさい、このメッセージはみんな立場は違うけど、みんながやらないことをやりなさいということです。そうすると新しいものが生まれる。

組織の場合は咸臨という言葉がありますが、咸臨は人の心になっていて咸は人間の全部の表情・情報
臨は臨場感のことです。

ソニーをする内臓をご紹介しましょう。
1発想するカラダ 自然発想・強制発想
2イノベーションを起こす閃き 異物同調
3新生活を企画する空想力
4デスバレーを渡る「遊び心」 なんでも1000回
5新生活を普及させる企み 話題・随所・連呼
ソニー的発想「よし、さっそくやろう」

発想するカラダはカラダを空っぽにして、脳の中の雑念を取り払う。慣れない人は、思い描いたものを全部ノートに書いて頭を真っ白にする。

逆しりとり、九面画法 戦略ベクトル。私がよく使うのは、逆しりとりで私が使う商品をつけて行けばこうなる、こういう生活になるというのを意識しています。

イノベーションを起こす閃きというのがあります、
一生懸命解決しようと悩むと、異物同調となり体内アンテナ化されます。
そしてふっと弾けた時に発見するというのがイノベーションです。

その事例として、雑賀慶二さんの無洗米物語をいうのがあります。無洗米を発明とした人で、来る日も来る日も米とぎながら、どうにかして米をとがない方法がないかを考えていました。そしてある時にパット閃いた。なんで閃いたかというと、ズボンについたガムです。ズボンについたガムを一度噛んだガムで取ると取れます。米を脱穀して、精米した後、わずかにぬかが残っています。そのぬかをもう一回ぬかでやる。そうすると、綺麗に取れて割れない米ができることを発明したとのことです。

岡田良男さんという方はオルファという会社を作った方です。印刷屋で仕事をしていて、出来上がった製法をカッターで切っていたがすぐに刃が悪くなってしまって捨てていた、何か効率がよいのがないかと考えていた時に彼が思ったのが、チョコレートです。

井深さんも昔は大きなラジオを使っていたが、何か小さいポータブルなラジオができないかと考えていた。その時電話会社が、電話交換機用に発明されたトランジスタを思いついたわけです。

異物同調の真相、名目を無視しろ

新生活を企画する空想力が商品企画だと私は思います。
ウォークマンで、外で音楽を聴く生活ができた。こうやって新しい生活を生んだ、今までの生活が新しい生活になる。井深さんはラジオ、ジョブズさんはスマフォ、全て若者から入る新生活ですね、
シニアから入る生活もあってもよいかなとは思います。

そして、作っていく時には苦しみですバレーがあります。研究開発する時には、その間に死の谷があります。

どうやって死の谷を超えていくか。
なんでも1000回という言葉があります。
エジソンは電球を発明するまで、6000種類試して背いっぱいしたらしいです。
キューリー3000回
木原信敏10000組
岩間和夫256通
この中で何をやっているのかというと、コツコツ積み重ねているということです。

365日同じことしていませんか?
毎日進化していますか。
乾々惕々(けんけんてきてき)という言葉があります。頑張って反省しないと成長しない。

市場は成熟しても、商品は成熟しません。斜陽の馬車職人もソニーしました。
フランスの貴族はカバンが壊れたりしたら馬具職人を呼んでいました。馬車がなくなってからはハンドバッグ屋になった。この仕事は古いから辞めるのではなく、どうやったら新しくなるか考えましょう。

再噴射するには

1役員になる
2竹内均型 50歳の時に60までに東大名刺を持って、友達作りに専念し退職の前に会社「ニュートン」の雑誌を出版する会社を作った
3古賀宣行型
深センの工場で工場の仲間で空調機械会社を作った
4渋谷耕一型
銀行のニューヨーク支店に勤めていたが、奥さんの看病で仕事を辞めたが奥さんが亡くなり、目論見書を作る会社を立ち上げた。
5田村新吾型
私ですね。

ソニーしている女性たち
小室淑恵さん。ワークライフバランスという、女性の働き方支援をする会社を立ち上げた方です。最初はどこも買ってくれないという苦しい時期を経て、大きく羽ばたかれました。

田澤由利さん。シャープの企画室にいたが、夫の転勤で退社。その後、北見で起業します。「ワイズ・スタッフ」というテレワークマネジメントの会社です。

シニアこそ起業せよ

会社に感謝!技能は売れるものです。
ムハメドユヌスさん。日本には盆栽がある、盆栽のツノは会社である。会社の中で働いてもそのくらいの大きさだ。しかし仕事を辞めると、あなたたちはは松を作ることができる。

Journey is reward!今あなたのやっていること自身が報酬です。結果ではなく今行動していることが大事。未来は今作るものてす。

生涯革新。毎日革新。

ご清聴ありがとうございました。

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